■■  細身観音の制作過程  ■■




彫り



細身っていうことで
細い材を使います。

無駄のないようにきっちりサイズ^^;でとります。
長さは30cm弱ですか。。
適当に切ってるもんで^^;
縦横同じ寸法の材なので
体の厚みになる方を
少しばかりおとします。

落したものも無駄にしないです〜^^
首の位置にのこぎりを入れて
肩から上部分の要らないところを
落とします。

こういうところで蓮華のつぼみなどは
出来ますね^^。
肘の位置とか
裾の要らない部分を叩きノミで
落とします。
今回は首が長めなので
二本のこぎりの線を入れました。

これで長ーい首が確保できるぞ。っと。
肘の位置ってのは
最初に確保しておかないと
どうも左右のバランスをとってるうちに
長さが違ってきて
短くなりすぎることもあるので
慎重にしてます。
長い首と丸顔が特徴なので
丸顔の確保です。

後の部分は髪の毛に回すので
最初にイメージの大体の形に
作っておかないと
どこまでも変化してしまいます^^;
正面ばかりだと
変化がないですが、
あれ、斜めにすると
もうこんなに出来てきてるんだあ〜。

背中をごっそりととって
動きを出すのが好きです。
やはり正面から見ると
あまり進化がないですね。

目鼻も一応あたって
全体の構図としては
こんな形。。ってところです。
裾からニョキッと
足が出る予定なので
そこにものこぎりの線を入れておきます。

お腹がぐーっと出て
姿勢が弓なりになってる形にします。
仏像の厄介なところは
方々に布がからまってるところ。

最初から計算に入れないと
とんでもないことになります。

腕からどういう形で
布が垂れ下がるか。。
ということも
頭には入れておきます。

布などでストレスを感じたなら
顔に行って
もっとストレスを感じましょう。

ではなくて
顔を作ってどんな風になるか
さわります。

顔はやはり人形でなくても
命。。

いくらでも触って
良いと思うまで
時間をかけます。
おへそを作りました。

胸やおへその辺は
いくらでも品悪くなりやすいので
厭味じゃない肉づけをします。

普通は衣が
下まで引きずっていますが、
今回は
短めにして足を出します。

足のところは
三方に布が下がってるので
彫りにくい〜〜。
大分出来てきて
スカート部分を
やらなければいけないです。

腰がぐわっと広がると
今回の趣旨と違ってくるので
細身にします。

腰が細くなると
手から下がってる衣と
幅ができてしまうので
その辺を布の方で
調整できるように
まだ厚くしておきます。
体が出来てくると
顔が大きくなってきたりと

色々バランスが崩れてきたりします。

途中で完璧にできた場合が
一番ヤバいですね。
それ以上手を入れたくない
状態になる場合は
困ってしまいます。

そろそろ下の蓮台を作り始めます。

今回蓮台が高い為に
やや足を短くして
短足の仏像というイメージを
与えてしまったので
早めに蓮台を作って
上に乗っけないといけないです。
蓮台はシンプルな形にして
線だけ入ったものにしています。

チューリップみたいかな。

仏像の手から下がった布と
蓮台のサイズを合わせないと
みっともないですね。
あれ、ボケピン。。

ハスの花の線です。

線は三角刀みたいなもので
入れたのも良いですし、

こうやって丸で入れるのも
良いですね。

もっと小さな丸刀で入れるのも
綺麗です。

白木仕上げの場合は
もっと細かい丸刀で入れたいですが、

今回は塗るので
このくらい2分(6mm)くらいの
丸刀で入れました。
全体のバランスを見ることは
いつも大事です。

こうやって蓮台に乗せてみると
雰囲気がわかります。

これから光背もつくので
まだその辺りは解りませんね。
上の右下の板から
光背を作ります。

光背は別の木にしました。
結構大きめの木を使いますね。

仏像に合わせて
どういう形にしたいか考えます。

今回は塗りますので
光背に彫りをいれませんでした。
またもやボケピン。

蓮華のつぼみを作ります。

左手にそっとつぼみを持つ。
という構図なので
ちょっと上向き加減の
つぼみを作ってみました。

柄を長くして手に通しても良いですが、
今回はこうやって二個に分けて
作って
手の上と下から入れてみました。
丁度つぼみが見えませんが、
全体の雰囲気はこんな感じです。

光背の後ろの穴をあけて
接着部分を作ります。

丸い穴よりも四角い穴の方が
ずれませんが、

接着する時に
更にこの上から
ドリルで穴をあけて
丸い棒を差し込みます。

これでもかこれでもか^^
ああ、彫り上がりよ。

光背が少し右にずれてるな。っと。

この写真で見ると
足が短く見えますが、
それほど短くはないんです。

全体の伸長がやたら長いんです。

光背ができたお陰で
なにやら神秘的なものが
出てきて

さあすが、仏像〜。



塗り


色は黄土色系で
まとめたいと思ってるので
黄土系数色を使うのみにします。

まずはほとんど研の粉みたいな
色の絵の具で全体を塗りますが、

塗っても塗らなくても
変化ないような色です^^;

厚塗りはしたくないですが、
あまり薄いとすぐに木地がでてしまうので
はげない、ボッてりしない
という程度に仕上げないといけないす。
陰影をつける為に
ギリシャ枯れ葉などという
うーーん、なんというか
枯れたような色合いの
茶色を使ってみます。

色は大体この二色です。

他に白い胡粉と
墨を使いますが。
立体感を出す為に
明るい色、
基本の黄土に
胡粉を入れて
明るくするのですが、

その入れ具合が問題で

舞妓はんみたいに
白くなっちゃったり、、
暗ーく陰気になったりしますが、

そういう失敗も重ねていくことを
計算に入れて
厚みの調節にしています。
(意味不明か^^;)
こういう途中のお姿を
お見せするのは心苦しいです。

皆さんの、えっ?というか
げっ?という表情がお困りのようで^^;


が、
いつもいつも美しいわけではなく
こういう見苦しい状態も
一過程として
通るわけで^^;(言い訳)



頬の白いところなどは
この白さが
ほんの1、2mm残るかどうか
ってところです。
写真のせいもありますが、
全体に黒っぽい感じですねえ。
ボケピン。。。

なんというか
現地人という感じでしょうか。
白を入れると
かなり衝撃的になりますので
少し黄土を混ぜてみたものの
まだ白っぽかったです。

乾いてくるまで解らないことも
多々あります。
光背もつけてみて
様子を見てみますが、

全体としては
やや汚い。。という
印象です。
光背の縁に漆を少し塗ってみました。

キリッと引き締まるようです。

お腹の白さが目立ちます。
行き詰ってくると
磨きにかかります。

サンドペーパーの細かいので
木地が出ないように
かけてみます。

前に塗った色がほどよくでてきて
面白い雰囲気になります。
丈夫さもプラスされるようです。
多少光沢もでるので
光らせたいか、
光らせたくないか、、
で、仕上げ方法を決めます。

光らせたくない時は

もっと塗り重ねていきます。
蓮台と仏像はしっかりとめたいところですが、
今回は足の裏なので
それぞれ細い棒を一本づつで
とめることにしました。

蓮台に置いてみて
場所を決めますが、

今回はぎりぎり後ろにして
落ちそうなくらいの場所にしてみました。
顔と体を少し明るめにして
その次に腰部分
その次に光背、
その次に蓮台という順番にしてみたんです。

いつものことながら
横から見た方が姿良い^^
しかし、
正面も悪くない。

光背の柄のおかげで
顔のところが
すっきりとするし、

体に装飾がない分
柔らかい感じがでてるし。

などと思うのですが。
お腹がどうも
白粉がふいてる
大福状に見えますが、

気になるような気にならないような。。
ってところです。

まあ許す。。。って感じかな。


出来上がり。

太身でこの色だと
暑苦しいですが、
細身なので
結構すっきりとしています。

良い仏像だあ〜。
他にはないぞ。。っと。